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「別に闇属性の魔物でもあるまいし、大袈裟だろ。」
ガルーダは肩をすくめ、アイルの背を追う。
しばらく歩くと、洞窟の奥から不気味な空気が漂う。
「…いるな…
この肌が焼けるような感覚…
確実に…」
「いるね。
そろそろよ、準備しなさい。」
ガルーダは背中から巨大な剣を抜き、アイルは黒く妖しく光る指輪を両手につける。
二人は洞窟の最深部…かなり拓けた場所にたどり着く。
洞窟の最深部には、岩に腰掛けているバラガンがいた。
バラガンが顔を上げると、ガルーダ達はビクつく。
その一つの動作、その眼光、取り巻く空気、それでバラガンの強さを理解した。
「…あんた…とんでもない依頼受けたわね…」
アイルが吹き出した冷や汗を拭いながら呟く。
「…本当だ…ここまでとは思わなかったよ…」
ガルーダは巨大な剣を両手できつく握り、バラガンを睨む。
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