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「…それよりまだ着かないの?」
「…まだみたいだな。」
「…ふん、こんなことなら依頼受けなきゃ良かった。」
アイルは歩くのに飽きたのか、欠伸をしながら愚痴を溢す。
「そんな事言うなよ。
俺達にしか出来ないんだから、光栄じゃないか。」
ガルーダはアイルを宥めるようにアイルの肩を叩いた。
「…ふん、あんたは本当にお人好しだね。」
「誉め言葉として受け取っておくよ。」
アイルは嫌味っぽく呟き、ガルーダは小さく笑って受け流した。
「…着いたぞ。」
ガルーダは立ち止まり、アイルも立ち止まった。
すると、そこには洞窟があり、不気味な音をあげていた。
「…全く、不気味な洞窟…
本当にここに獲物がいるんでしょうね?」
「この依頼書にはそう書いてある。」
「そう、じゃぁ行きましょ。」
アイルは何の躊躇いも無く洞窟へと歩を進め、ガルーダもため息混じりに歩き出した。
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