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洞窟の中は暗く、時たま水滴が地面に落ち、不気味に響く。
「…何か来たね…」
アイルが立ち止まり、耳を澄ますと、バサバサと羽ばたく音が近付いて来た。
「あら、ホールバットね…
沢山来るよ。
私が始末していい?」
アイルは面倒くさそうに両手を前に出し、ガルーダは一つ頷き、一歩後ろに下がる。
「…ダークスネーク。」
アイルの両手から黒い蛇が無数に現れ、洞窟の奥へと突き進み、何かの叫び声が多数聞こえ、やがて静まった。
「…やっぱりホールバットね…」
アイルが放ったダークスネークの内の一匹が少し大きな蝙蝠の羽をくわえて、アイルの前にぶら下げる。
「…早目に始末して良かったな、近くに来られたらウロチョロされて面倒だった。」
ガルーダはホールバットに顔を寄せ、ホールバットの近くで指を鳴らす。
すると、一瞬ガルーダの指が光り、ホールバットは燃えるように消えてしまった。
「…あんた光魔法使わないでよ…
私は光魔法嫌いなの。」
アイルは不機嫌そうに洞窟の奥へとまた進む。
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