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この世に生を受け猿と言われた赤ん坊は美香子(ミカコ)と名付けられ元気に育っていた
「たくちゃーん!まってーー!」
美香子は二人の兄と家の庭で追いかけっこして遊んでいる
「美香子、おっそ~い」
拓ちゃんはトコトコと付いて来る美香子を指差して笑った
「おい、拓!!美香子が転んだら大変だろ!!急がせること言うな!!」
直ちゃんは拓ちゃんを怒鳴ると美香子に駆け寄り手を取った
「美香子、危ないから走っちゃダメ」
「やだ!!みかこ、はしるのー!!」
「転んだら痛いんだよ?美香子、痛いの好き?」
「いたいの…きらい」
美香子は俯きながら言う
「じゃあ追いかけっこは終わりだよ。分かった?」
「うん!!わかったぁ!」
二人のやりとりを見ていた拓ちゃんは機嫌が良くない
「ふん、なんだよ!そうやって二人で仲良く遊んでろよ!!」
この時、美香子3才
そして二人の兄は5つ離れて8才であった
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