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客席を埋めるのは勿論観客達。会場独特の熱気と狂乱が割れんばかりの歓声を突き上げていた。
「世界魔術最強決定戦。
通称――チャンピオンズ」
突き刺す歓声のなか、拡声器で張り上げられたアナウンスの声は何万人の歓声を凌駕し轟く。
「そこに新たな伝説が生まれようとしています。
チャンピオンズにおいて優勝など遥か彼方の夢物語。
世界のなかでレベルの低さを笑われそう言われてきた筈の日本が、いままさに優勝に王手をかけているのです!」
観客が歓声をあげ注目するスクリーンには、4人の日本人が戦っていた。
「『破壊の鬼』三倉 一馬(ミクラ カズマ)。『千里眼』緒方 一樹(オガタ イツキ)。『瞬神』水嶋 飛鳥(ミズシマ アスカ)!」
会場が湧き上がる。
今挙げられた選手達のここ、決勝までの活躍に。
そして、次に呼ばれるひとりの少年の名を待ち望んで――
「そして最後のひとり!
彼の名は――…」
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