始まり

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真っ白な大きめのバスタオルで 髪をゴシゴシと拭きながら 現れたその男を見て 私は昨日の事を必死に思い出そうとしていた 乃莉に無理やり合コン付き合わされて… その後二次会でカラオケ行って… ……… それから… どうしたんだっけ…? 全く覚えていない あたし… 飲み過ぎ… 「何か…着て…」 へっ…? 目を逸らしながら言う男の言葉に 私は何も着ていない事に気付く 「ひゃあっ!」 思わず布団に潜り込んだ 「いったぁ…」 急に動いたせいで頭がズンズンと響いた 上半身丸出しでベッドに座り込んでいた自分が腹立たしい 「二日酔い…?」 「う…」 初対面の男に これ以上ない醜態をさらした事が 情けなくて涙が出そうになった 「なんで…」 こんな事になったのかと思う 「やっぱ… 覚えてないんだ…」
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