第二章 黄巾の乱

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(孫堅)「黄巾は今勢いづいております。籠城しても数日も保たないでしょう。今、撃って出て敵を討つべきです。」 (袁術)「お前に何か策があるのか。穎川中の兵を集めても3万に満たないぞ。」 (孫堅)「それだけあれば十分です。袁太守は本隊1万5000を率いてください。私の軍1万が奇襲をかけるゆえ、それに乗じてください。」 孫堅があまりに自信満々で言うので、袁術はそれに乗ってみることにした。だが、念の為に、洛陽に早馬を送って援軍を要請した。 波才率いる黄巾の軍は穎川の郡城目指して進軍していた。 (物見)「波才様。前方に穎川軍と思われる軍勢を発見。その数およそ5000。その後方には袁術本隊の軍があります。」 (波才)「我らは無敵。押し潰せ。」 波才軍は突撃してきた。だが、孫堅軍は陣に籠ってろくに戦わなかった。 陣を守るのは紀霊、袁術の直臣であるが、孫堅に陣を守るように頼まれた。 その時、狼煙が上がった。孫堅が波才本陣を奇襲したのである。合図通り、紀霊軍は陣を出て突撃した。波才軍は大混乱に陥った。 そこに袁術ら主力部隊が攻めて来た。波才軍は散り散りになり、10万の大軍はもろくも崩れ去った。
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