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流石に女神云々は口に出すのは憚られた。
それくらいはいいだろうと勝手に解釈する。
「ふふっ、
貴方でもそういうこと思ったりするんだ」
心外だな、
と思いつつも雪子の次の言葉をじっと待つ。
「シャドウと戦う時も先頭に立って私達を引っ張ってくれてるのに」
それとこれとは話が違うと説明するも子供をあやす母親のような瞳で見つめられてしまうと
何を言ってもこちらの負けのようだ。
このままでは何だか癪に障るのですっと雪子を抱きかかえ布団の方へと移動する。
きゃと小さく声を上げ目でこちらを抗議してくる。
言葉では何を言っても敵わないのだから仕方ない。
「せっかくリーダーをやり込められたと思ったのに」
たまにしかないことなんだよ、
と子供っぽく笑う雪子を見て絶対にこの笑顔を手放したくないと改めて強く思う。
すっと布団に寝かせた雪子に口付けをし、
心の繋がりだけでは足りないと耳元で囁く。
こんな時間がいつまでも続くはずがないという事はお互い分かっている。
それでも今は一緒にいたい。
全てが終わった後も二人でいられることを願いながら混じり合っていった。
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