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そこは、様々な思惑が渦巻く、張り詰めた空間であった。
そこには女性は居らず、いるのは全員パンチパーマだったり、顔に傷が有ったり、とにかく、貫禄溢れる男性ばかりであった。
そんな人間達に囲まれる形で、一人の高校生が、半泣きで座っていた。
「…では…」
上座に座る白髪の男が、厳かに言葉を紡ぐ。
「……本日、この時を持って、関東竜神会の組長として…」
白髪の男が、少年を見据える。
「真田 瞬を襲名する」
「「はッ!」」
その場にいる男達全員が、一斉に少年、真田 瞬にお辞儀する。
その何とも言えない威圧感に、瞬は心で叫びを上げる。
(誰でもいいから……たぁすけぇてぇぇっ!!)
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