1751人が本棚に入れています
本棚に追加
一瞬でそれだけのスピードを叩き出すこの車も異常なら、この車を―…。
「ルールル🎵ルルル🎵ルールル🎵ルルル🎵ラーラーラーラーラーララ🎵」
鼻歌交じりで操作する美音も異常であった。しかも何故徹子の部屋なのか…。
「わぁぁぁぁぁぁっ!」
瞬の方はただ叫ぶ事しか出来ない。
(止まって!ぶつかる!死ぬ!殺されるぅ!)
脳が恐怖によって、オーバーヒートを起こしている。涙が出るし、少しチビってもいる。
「ネエ!ネエ!ネエ!」
力を振り絞り、瞬は美音に呼び掛ける。
「?な~に、瞬坊」
「も…もう少し…もう……」
余りの事態に、言葉をうまく紡げない。
そんな瞬の様子を見て、美音はわかったと頷く。
「徹子の部屋じゃあ盛り上がらないわよね?じゃあ…」
見事に勘違いをしていた。
「そんな…こ……もぉぉぉぉうっ!」
瞬は、精神的に100のダメージを受けた。
「ババンババンバンバン🎵ハァ~🎵ビバノンノン🎵」
美音はドリフのテーマを口ずさんでいた。
どうでもいい事だが、ドリフのテーマでも、盛り上がるかは微妙だと、瞬は思った。
最初のコメントを投稿しよう!