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「チッ」
それをみたグレンも叫びもせず、普通なら発狂してもおかしくないこの状況で、ただ小さくちょっと不快な事でもあったかの様に舌打ちしただけだった。
こちらも異常―
流石に異端や化け物とまではいかないがこの光景、まさに地獄そのものを見ても殆ど反応しないグレンもどこか感覚が麻痺しているかの様だ。
「どうしたの?どうせあなたも祓屋なんでしょ、なら―
あたしを楽しませてよ!」
レミルはありえないスピードで走り回りながら楽しそうにいった。
グレンは銃に弾を装填しながら器用に死体を避け辺りを見回す。
この死体だらけで、よく見ると家具から壁紙、カーテンそれに無論床に至るまで血でどす黒く染まり、より暗い部屋の中を尋常ではないスピードで走り回り、死体をぶん投げる少女いや化け物の透き通るほどの白い肌は生々しく、そして不気味でどこか美しい。
そしてそれに対するグレンも、死体を軽々と避け銃で反撃し、走り回る姿はまるで漆黒の狼の如くしなやかで力強い。
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