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絶叫したレミルが、再び両腕に力を込めると少しづつ両腕が黒く変色していき
そして―
「本性を見せ始めたか」
グレンの呟きと供に、少女には似ても似つかない、両腕の指先が鈎爪のような型の黒いゴツゴツした腕になった。
「死ねぇぇぇ!」
ブンッと勢いよくレミルが右腕を振るう
ザシュッ
とっさに右に跳んだグレンの左頬から血が流れた。
「チッ、もう少しで頭を潰せたのになぁ」
レミルは口調こそ悔しそうだが、その表情は楽しくて仕方ないといったように見える。
「伸びる腕か―」
グレンは頬の血を拭いながら呟いた。
幸いな事に傷は浅い。
「あら、よく分かったわね、これであなたの頭を―」
レミルは死体の中の一体の頭を、鷲掴みしながら持ち上げ、
「これみたいにグチャッと潰してあげる」
その言葉と供に潰して投げ捨てた。
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