Ⅰ.Ebony gun wolf

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絶叫したレミルが、再び両腕に力を込めると少しづつ両腕が黒く変色していき そして― 「本性を見せ始めたか」 グレンの呟きと供に、少女には似ても似つかない、両腕の指先が鈎爪のような型の黒いゴツゴツした腕になった。 「死ねぇぇぇ!」 ブンッと勢いよくレミルが右腕を振るう ザシュッ とっさに右に跳んだグレンの左頬から血が流れた。 「チッ、もう少しで頭を潰せたのになぁ」 レミルは口調こそ悔しそうだが、その表情は楽しくて仕方ないといったように見える。 「伸びる腕か―」 グレンは頬の血を拭いながら呟いた。 幸いな事に傷は浅い。 「あら、よく分かったわね、これであなたの頭を―」 レミルは死体の中の一体の頭を、鷲掴みしながら持ち上げ、 「これみたいにグチャッと潰してあげる」 その言葉と供に潰して投げ捨てた。
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