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ヒレイスと呼ばれた初老の執事が、小さなスーツケースを持って来てレイマンに手渡した。
「約束の金だ」
そう言いながらスーツケースを開け、グレンに見えるように回した。
「六千万クラウンだ、これで娘を―」
「何人だ?」
グレンはレイマンの言葉が終わる前に、スーツケースの中の札束を一つ取り出しぺらぺらと確認しながら質問した。
「なっ何がだね?」
レイマンは冷静を装いながら言ったが、青白い顔から更に血の気が引いたのを見ると、質問の意味すれ所が分かっているらしい。
「無論―殺した人間の数だ」
その言葉にビクッとレイマンとヒレイスは脅えたように反応したが、言葉を発したとうのグレンは他の札束を先程同様にぺらぺらと確認している。
「せっ正確な数は・・・」
「なら俺の前に祓屋を呼んだか?」
レイマンはまるで小動物のようにがたがた振るえながら、脅えながら頷いた。
「人数は?」
「四人だ・・・最初はクラスCを一人、次はクラスBの二人組そしてクラスAが一人・・・みんな、皆帰ってこないんだ!」
もはや叫ぶようにレイマンは言った。
「絶望的だな、どうするレイマン=ヒュスカ絶対娘は帰ってこないだろう。
それでも俺に依頼するか」
札束を確認しグレンは最後の選択を迫った。
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