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からだにまとわりつくような、液体のなか。
だれかの声が、おれを呼んだように思えた。
それはしょせん、気のせいではあるけれど。
目をあけたときに、目の前にたくさんの人がおれを見ていたのはじじつだ。
そこには、おれの"おとうさん"たちがいた。
わかいおとうさんも居れば、けっこう年をとっているおとうさんもいる。
おれが生まれたのはその人たちのおかげだということをいちばんに知った。
おとうさんたちは、おれのガラスの前でいつも紙をかたてに、何かを書きこみながらそう話していたからだ。
「0223の調子はどうだ」
「正常です。ただ、少し気になる点がありましてー…」
おれは、おとうさんたちに0223って呼ばれてるらしい。
他にもたくさんの仲間たちがこのへやにはいる。だけどはなしたことはない。
だっておれのきょうだいたちは、また、ちがうガラスの中に入っているから。
とおくで姿を見れるけど、みんなかおもまったく似ていなかった。
だからきっと、おれとも似てないんだと思う。見たことはないけど。
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