遥へ

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上で鳴ってるはずの鐘がひどく遠くに聞こえ 僕の中にいるはずの心臓が耳元に出てきてしまったんじゃないかと思えるくらいに近くで聞こえ周りの音を飲み込んでいった きっと、遥もそうだったと思う ベールをめくった時の彼女の顔は不安げというか儚げと言うか何とも言えない顔をしていた 逆にその顔を見て、僕は心を落ち着かせられた だって、僕はこれから君を護り愛し抜くとさっき誓ったばかりだから 『誓います』 自分でも聞いたコトがないような神妙な声のトーンが今でも耳に残ってる‥ そう、僕らは今日結婚するんだ
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