遥へ

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春の風が吹き始めた頃 僕は君へのエンゲージリングを買った あのケンカの後すぐにプロポーズしようかとも思ったのだけど、僕はこの季節を待つ事にした 「わぁ~!ちょうど満開かな?綺麗だね!」 僕はこの桜が咲くの待っていたんだ 僕に君への『恋』を気づかせてくれた大切な木だったから 「ねぇ?遥」 僕が呼びかけ、はしゃぐ君の手を引くと無邪気な顔で「ん~?」と振り返った 「遥、結婚しよう」 そう言って僕は君にキスをして、指輪が入った箱を手に渡した あの時と同じように涙を溜め、でもあの時とは違う満面の笑顔で箱から出したエンゲージリングを指にはめ「キレイ!」と言てくれた 満開の桜が降り、本物のフラワーシャワーがまるで僕らを祝福してくれてるように思えた
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