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「は?」明らか機嫌悪そうに私は言った。
「今日憂祐と同伴したときに聞いた。サヤが担当を…って。だから私は別れたら?って言った。
憂祐がいるのに担当担当って…」
私はリリカの言葉を遮って言った。「いやいや、だから私はリリカさんには言われたくないです。
憂祐がいるのにホストと浮気して傷つけて、別れた途端に……ないでしょ。」
リリカは黙った。
私は続けて言った。
「担当は担当ですから。
それに私じゃなく憂祐に言って下さい。」
そうして私は「じゃあ」と電話を切った。
……うざっ。
何?
そんなに好きなら浮気しなきゃいいじゃん。
私は携帯を放り投げてソファーに横になった。外は晴れてる。
歌舞伎なんて狭い街。
沢山ある出逢いの中で、選ぶも選ばれるも腐るほどある。
私と憂祐は全く違う世界で出逢ったけど、同じ歌舞伎にいた。
そして
近い場所に空がいる。
憂祐の元カノもいる。
なんて狭いんだろう。
出逢うキッカケは、ちょっとしたタイミングにもよるけど、別れる時もそうなのかな。
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