クリスマス

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「…もしもし?」 私は怪訝そうに言った。 『なんやねん、その探るような声は。』 陽平が突っ込む。 「いやいや……。 あ、昨日ごめんね!寝てたわ」と私は顔が見えない事をいい事に嘘をつく。 『ほんまに寝てたん~?』意地悪な声で陽平が言う。 「なんで?」と私が聞くと『いや~。どっか行ってたんかなぁって。』と陽平が言った。 「行くわけないよね。」 私は平気でまた嘘を重ねる。 『ほんなら今日空いてる?』 陽平が声を高くして言った。 「えっ?」 私が不思議そうに聞くと、『今日仕事終わった後、飯行こうよ』と陽平が言った。 『ほんで、その後店来たらええよ。俺今日ちょっと暇やし、久しぶりやん♪またイイモノ見れるかもよ♪』 ケラケラ笑う陽平に「営業かっ!」と私は言った。 『お金とってませんし~♪…てか久しぶりにサヤに会いたいねん。飯だけでもどう?どうせ帰るだけなんやし』 いや……… 私がモゴモゴ言ってると『何か予定あるん?』と陽平は聞いてきた。 友達と約束が!!! とか言っとけよ自分。と思ったが、通用しない気がした。 『来ないと昨日どこに行ったかハルにバラすで?』 私は陽平のその言葉にドキッとした。 「え??………」 『お前ほんとはホスト行ってたやろ』 !!!!!!! 何で知ってるの!!?? 私が絶句してると『え、ほんまなん?ちょっとカマかけたんやけど……』と陽平が言った。 「わー!!!!!!もう!!!!!!」 と電話口で私は叫んだ。 『あはは(笑)俺をなめんなよ?』 私は白状した。 『ま、初回やし………ってか俺はてっきり“アッチ”やと思って昨日電話したら初回やったか…』と陽平が言った。 「初回でお腹いっぱいです~」と私は言った。 『あちらさんの店行かんの?』 陽平が痛い所をついてきた。 「行かんよ」 私は声のトーンを下げてムッとした感じで言った。 『ふーん。 じゃぁ今日仕事終わったら連絡してねーん♪』 と陽平がいった。 うぅ………。 その時ちょうどお風呂から憂祐が出てきた。 電話してる私を見て、口パクで「客?」と聞いた。 私は首を横に振り「陽平くん」と言った。 電話の向こうで『ん?何?』と陽平が言った。  
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