始まり

3/3
前へ
/238ページ
次へ
ぱっと離れた唇がいやらしく糸を引く。 「―…ばいばい。」 その瞬間、少女ははっと意識を取り戻した。 ―――もう、遅かった…。 ―――――ドンッッ!!! 暗闇の中を、舞った。 ふわりと浮く感覚が少女を包む。 「いヤ゛あア゛アァア゛ア゛…」 「―…あんたが飛ばなきゃ、後が続けないじゃない。」 女神がぽつりと呟いた。 ―――プァアアア…ン!!! 少女が飲み込まれていった線路で、汽笛が鳴った。
/238ページ

最初のコメントを投稿しよう!

254人が本棚に入れています
本棚に追加