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ぱっと離れた唇がいやらしく糸を引く。
「―…ばいばい。」
その瞬間、少女ははっと意識を取り戻した。
―――もう、遅かった…。
―――――ドンッッ!!!
暗闇の中を、舞った。
ふわりと浮く感覚が少女を包む。
「いヤ゛あア゛アァア゛ア゛…」
「―…あんたが飛ばなきゃ、後が続けないじゃない。」
女神がぽつりと呟いた。
―――プァアアア…ン!!!
少女が飲み込まれていった線路で、汽笛が鳴った。
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