次男誕生

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次男誕生

寒い冬。   俺がヨロヨロ歩き、舌足らずな言葉を話していた2歳を数日過ぎた辺りに、弟は帝王切開で生まれた。 泣き声が女の子の様だったそうだ。   当日、病院で騒ぐ俺と、1歳下の従姉妹の声を収めたカセットを聴いた事がある。 何を言ってるか分からないが、全力な生命力を感じる。   現在の俺が暮らすアパートの近くに、俺と弟が生まれた産婦人科がある。   当日の記憶が僅かに残っている。 白熱灯のオレンジの柔らかい光。 穏やかに眠る弟と、それを見守る母親。   今でも白熱灯の光が好きなのはこのせいかもしれない。   弟よ。 いらっしゃい。 楽しくやろうぜ。
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