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あれこれ考えている間に気が付くとエンドロールが流れていた。 映画館の外に出て新鮮な空気を浴びる。 外気はまだ冬が少し過ぎた位なので寒い。 コートの襟を立てて借りていたマンションの一室に向かった。 ジャックはまだ潜入してから二週間も経っていないので階級もかなり下である。 しかしながら中国工作員の手によってすこしづつ上の階級に進んでいた。 だがこのままでは時間がかかる。 そこでジャックはわざと本当の情報を流す事にした。 「部長、ちょっと話したい重要な事があるのですが大統領にお会いになれませんか?」 「急になんだ、そもそも急に大統領に会える訳がないだろう。」 明らかに相手にされていないのを認識するとジャックは話を変えた。 「じゃあ直接渡したいと思います。近々大統領主催のパーティーが開かれる様ですので。」 部長も本気だと思っていないらしく適当にあしらって追い払った。
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