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悠『さゆり、まだー?』
さゆり『待ってーっ、今行くっ!!』
寝癖なんてどうでもいい。早く着替えなきゃ、置いてかれる。
玄関では悠が両手ポケットに突っ込んで、つまんなさそうな顔。
廊下をドタドタと勢いよく走る。
さゆり『お、お待たせ!!』
悠『俺まで遅刻するから、早く行くぞ』
悠に引っ張られて足元が一瞬絡まった、案の定顔面から…。
さゆり『─ったー!!』
悠『あぁ~、もうお前何やってんだよ~…ほんと、ドジよな』
笑いながらも、上半身を起こしてもらった。
さゆり『ふぇ…痛い……』
おでこを思い切りぶつけた。すごく痛い。
たんこぶ、絶対できそうな程に痛かった。
悠『ここぶつけたのか?』
急に悠の顔が近づく。
即、体は硬直化してしまう。
さゆり『う、ん…』
悠『あ…これ、腫れるな。冷やした方がいいよ。』
時計を見れば、もう遅刻確定であろう…。
自転車に2人乗り、猛スピードで学校へ向かった。
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