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自転車のハンドルを握り、途中のゆるい下り坂を走る。
まるで、ゆずのあの曲みたいな。
さゆり『悠ー、こわいーっ!!速いーっ!!』
悠『しっかり捕まってないと、振り落とされっぞ!』
さゆり『そんなのやだーっ!!』
思い切り悠の腰に腕を回してしがみついた。
悠の体って、こんなに厚みあったっけ?
昔は痩せてて、ヒョロヒョロだったのに、いつの間に…。
悠『着いた!!ほら、行くぞ!!チャイム鳴っちまうからっ』
さゆり『あぁ、待ってよ、悠!!』
校内の駐輪場に自転車を止めたかと思うと、もう既に10m先を走ってる悠の背中が見えた。
さゆり『うわぁ!!悠、待って!!』
悠『はーやーく!!』
時間はHR開始3分前。
あたしは1年の教室、悠は3年の教室へとそれぞれ走っていった。
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