485人が本棚に入れています
本棚に追加
どうせ悠は、あたしの事なんて妹にしか思ってないもん…。
それでもいい。悠の近くに居られたら、妹でもいいと思ってた。
けど……やっぱり好きな子とか彼女ができたら、あたしなんか構ってもらえなくなるよね?
さゆり『ねぇ、しんちゃん…』
慎『んー?』
飴を食べ終わったかと思えば、次はドーナッツを食べていた。
さゆり『…ドーナッツって…』
慎『お前もほしいの?』
さゆり『いや、いい…や』
ほんと、究極の甘党だね、しんちゃんって。
慎『何か聞きたい事あんだろ?まぁなんとなくわかるけど』
そう言いながら、あたしと同じ先を見ていた。
さゆり『…誰なの?あの人…』
慎『同じクラスの奴』
さゆり『そう……。
遠くでしか見えてないけど、可愛いね…』
グラウンドでは悠と、その女の子が仲良さげにじゃれあってる。
あたしだけに向ける笑顔…だと思ってたのにな。
もう独り占めできないんだ、悠の笑った顔。
慎『まぁ、…そう落ち込むなよ』
そんな事言われても、今のあたしには落ち込むしかないんだもん。
最初のコメントを投稿しよう!