光の花

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「じゃあ、力出しっぱなしかぁ?大変だなぁ」 豪邸の裏。 どうやって入ってきたのか、フランクは花壇の土に向かってしゃがみ込み、皮袋から水のような物を撒きながらしゃべっていた。 端から見たら相当な危険人物である。 『そうですね。こちらとしても土地をならしたりしたいのですが…』 頭に響く声。 フランクの目の前には地面が盛り上がったような土の聖霊がいた。 『しかし、聖霊の水のおかげで大分楽になりました。御礼申し上げます』 土の聖霊は言いながら頭を下げるように2つに折れる。 「そんな頭下げることはねぇよ。ここにいる『土』は礼儀正しいなぁ」 『こんな所にいたのか』 風の音と共にそれは舞い降りてくる。 「おお、様子はどうだった…って、あれ?ノーアはどうした?」 何か訪ねようとフランクは立ち上がったが、ふと一緒に連れてきた少年の事を思い出す。 『この屋敷の主に連れて行かれた』 風の聖霊の言葉と共に見たことのある布が風に舞ってフランクの手元にくる。 フランクの眉間にシワがよる。 「ソイツは不味いな」 言いながら、フランクは顎を触る。 .
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