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「あー、やっぱりお前風の適性者だ」
フランクは納得したように笑う。
「よっし!これからは俺の教えられることは何でも教えてやろう!何が知りたい?」
そう言いながらしゃがみ込む。
「…オジ…フランクは悪イ人なノ?」
思った内容と異なる事に吹き出す。
「まぁ、気になるよな。それは…あー、ある種の人達にとっては悪人かもな」
顎に手を当て上を見る。
そのフランクの言葉にノーアの瞳が不安気に揺れる。それと裏腹にフランクは歯をむき出して笑う。
「だけど、本当に悪い奴には聖霊は口をきかない。あいつらにも好き嫌いがあるんだよ」
その言葉にノーアの表情が柔らかくなる。
フランクはそれを見てニッと笑う。
「そうそう、聖霊が見えるうえでの注意な。
聖霊は適性がないと見えねぇ。つまり、ノーアは風の聖霊が見えるだろ?という事はお前は風の適性を持っている。逆に他の聖霊たちは見る事ができねぇんだ」
フランクはイタズラっぽく笑いノーアの顔を覗き込む。
「だから、むやみやたらに見たり話しかけると、危ない人に思われるからな。気を付けろ」
そう言ってノーアの髪をかき混ぜる。
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