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彼女が友人と話していると、彼がやって来た。
彼は友人を一睨みすると、意を決したように、彼女にこう言った。
「あ、あのさ。放課後、校舎裏で待ってるからさ……」
「え……?」
彼女は彼を驚いたように見る。突然の事に、彼女は思考が停止しかける。
「だ、大事な話があるから、必ず来いよな!」
彼は顔を赤らめながら、彼女の席を去る。
彼女が隣を見ると、ニヤニヤしている友人の顔が目に入る。
「ニヤニヤ……」
「な、何よ……。わざわざ口にしなくても良いじゃない」
「優、顔が真っ赤っかよ?」
「ふぇぇ!! そ、そんな事、指摘しなくても良いじゃないのよっ!」
彼女の様子に、友人はニヤつきを止めない。
「青春してるわね~。こっちが恥ずかしくなるくらい熱々だわ~」
「………………!」
彼女は友人の言葉に、ますます顔を赤くする。
彼女は話題を逸らす為に、気付いた点について聞いてみる事にした。
「……そう言えば、富永くん、何で美雪を睨んだのかしら?」
「さぁね?」
彼女は直ぐに、友人の様子から何をしたのかが想像出来た。何故なら、友人はニヤニヤと笑いながらこちらを見ていたと言うのもあり、また『告白』するかどうかを一番始めに相談したからでもある。
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