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そしてある日
俺が先輩に抱いた気持ちに
気付くきっかけとなる日が
訪れた。
それは雨の日の事。
先輩はいつもよりも
何故かそわそわしていた。
「・・・・?」
俺は先輩を
気にしながら
タオルで汗をふく。
先輩はずっと
そわそわしながら
一弥先輩を見てる。
一弥先輩もなんとなく
そわそわしてるように見えた。
「なんなんだろうな・・・
二人して」
そこに
俺の部の中では
一番の親友の隼人が
俺の横に来て話しかけてきた。
「・・・さぁ・・知りたくもないし」
「またまた~♪
お前、七美先輩が好きなんだろう?
だからいつも七美先輩の事見てんじゃん!!」
「なっ!?好きじゃねぇよ!
てか見てないし!!」
俺は隼人から
逃げるように飲み物を
飲みに向かった。
「・・・好きじゃないっ!!」
俺は思いっきり
ボトルを握ってしまい
中身のアクエリアスが溢れてしまった。
「あらら~;
何やってんの甃;」
先輩が俺のこぼしたアクエリアスを雑巾で拭く。
「・・すいません・・・先・・・輩」
先輩は雑巾で
拭きながらもチラチラと
一弥先輩を見ていた。
「・・・・・先輩?」
「・・・・」
「・・先輩」
「・・・・」
俺が呼んでも
先輩はずっと一弥先輩を見る。
「・・・もういいっすよ」
俺は先輩から
無理やり雑巾を取った。
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