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結婚して3年目、俊介は34歳となり、一生遊んで食べていけるだけの蓄えができ、今の仕事を整理し始めた時だった。
「絵理、そろそろ子供作らないか[?]」
絵理は、またその話しかとうんざりした表情を浮かべた。
「私、子供いらないから。それよりあなた、仕事減ってきてるんじゃないの[?]会社、大丈夫[?]」
言ったのは、宮本だろう。彼の会社は東京の人形町にある。どれだけの利益を上げても、手広くせず、会社も移転せず、従業員は事務の女の子1人と、営業の宮本という30歳の男だけでやってきた。完全なワンマン会社だ。宮本はかなり仕事ができる。サーファーだから真っ黒だ。俊介は、事務員にも宮本にも会社を整理しはじめたことを話してない。絵理に言えばどうであろう[?] 理解されることはない。何故なら1年程前、今の仕事をやめたいと相談したとき、なら今離婚しようと、いうような話しにも発展した。うんざりだ。最近、宮本が仕事が少なくなっていることをしきりにボヤいていた。
俊介は、絵理と宮本の関係も疑いを持ちはじめた。
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