Suicide religious sorority

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「雨、止みませんねぇ」 「ええ。電車が遅れないといいんですが」 「まったくです」 男は笑いながら答える。人と話すのが嬉しくて仕方ないといった様子だ。 ひとしきり雨について話し、一区切りついたところで急に男が声のトーンを落とした。 「ところで、知ってます?この駅の噂」 「噂?」 「ええ。何でも、この駅の3番ホーム、つまり私達のいるこのホームは自殺の名所らしいですよ。 しかも自殺は決まって夜の11時半、つまりこれからここに来る電車の時らしいですよ」 男は聞かれてはまずい話でもするように、囁くような口調でそう語った。 だが口調とは裏腹に、男の表情はどこか楽しそうで、秘密の話を語る子供のような顔をしていた。 「へぇ……、結構な人数が亡くなってるんですか?」 「ええ、先月は8人も自殺したそうですよ」 「はぁ……」 「ご存知なかったですか?」 「ええ。この駅を使うのは初めてなんです」 私は普段、こんな時間に帰ったりしない。いつもはもっと早い時間に、ここの一つ前の駅から帰っている。しかし今日は運悪く上司につかまってしまい、飲みに付き合わされてしまったのだ。 連れて行かれた居酒屋からはこちらの駅の方が近かったので、こちらの駅を使ったのだ。 「そうですか、でも助かりましたよ」 「助かった?」 「ええ、この時間帯にこの駅を使う人はほとんどいないんですよ」 「はぁ……?」 男の言葉の意味が良く分からない。話し相手がいないということだろうか? 「この駅の噂ね、元はネットで話題になったんですよ」 男は私の疑問を気にする様子も無く続ける。
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