第一章 【准】

2/11
前へ
/193ページ
次へ
2008年11月末 外には雪が積もっている。 小学生なら喜んで家を飛び出し、学校へ行くのだが、もうそんな年じゃない。 高校生が一人で雪と戯れながら登校していたら、近所の人に残念な子なんだと思われかねない。今日は、学校を休もう。 雪じゃ自転車で行く気はないし、歩いて行く気もない。 学校へ行かなくても、勉強なら一人でもできる、いや、一人の方が勉強できる。 こんなひねくれた性格からか、友達と呼べる奴は一人しかいなかった。
/193ページ

最初のコメントを投稿しよう!

505人が本棚に入れています
本棚に追加