魔戒チャンス、最後の一回

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『ありがとうございます。 あら、私が10台?コウガさんは15台全て継続!? ふふっ。まさか負けるとは思わなかった。あの人は本物の牙狼に愛された打ち手ですね。 ここで運を使い果たしてなければいいけど。 ……ねえ釘宮さん』 『…………』 出て来ない。どこにも表示されたない。 おかしいな。確かに今朝検索した時には、パチンコの妖精って出て来たのに。 俺は今日一日、夢を見ていたのかもしれない。でも、たとえそうでも決意に変わりはない。 よし、まずコーヒーを買って。 それから先輩にラインをする。 車を降りた、その時。 『……見 つ け た わ……』 後ろの方で小さな声が聞こえた。 振り向いた俺の視界に入ったもの。 変わり果てた婚約者……先輩の姿と。 その手に握られたナイフ……。 ち、ちょっと待ってくれ。 俺は今から…… 外灯の明かりを弾いてギラリと光るナイフが俺に迫る。 仕方なく、ポケットのナイフを取り出す俺。 だから待てって。 これじゃ、コウガはコウガでも…… バジリスクの方じゃないか!!
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