《prologue》

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今、僕が見ているこの空は、一体どこまで拡がっているのだろうか…? あの頃の僕は、時間があればそんなことばかりを考えていた気がする。もう二度と戻れないあの時…僕の中で色褪せることなく輝き続ける大切な時間は、今も鮮明に思い出せる。そう、まるで昨日の出来事のように。 薄汚れた天井を見上げふと思うことがある。一体どれだけの時間が通り過ぎ、一体どれだけの時間が僕を待ち受けているのだろうか…そのことを想像するだけで、不安でいっぱいになったり、希望に満ちてみたり、僕の胸の中はいつも忙しそうにしている。こういうことばかり考えていられれば、すごく楽に生活出来るのになぁ… んっ?ヤベッ!次の講義は必修だったよな。時間は…って、あと2分しかないじゃん!ちくしょ~、次の教室まで遠いんだよな。間に合うか?
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