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翠『ちょっと待ってろ。』
銀行の中に翠は消えていった。
…。
……。
バタンッ
翠『おし、いくぞ。』
カナコ『いくらあった?』
翠『…。』
まさかと思い、通帳を翠から引ったくった。
案の定、全くと言っていいほど入ってなかった。
翠『カナコん家は貧乏なのか?』
あまりにもストレートすぎる。
翠はモラルというものを備えていないらしい。
カナコ『裕福ではない。』
貧乏なのはカナコの入院費だということに気付くわけもないのだった。
翠『仕方ない、少ないが金はある。このまま行く。』
カナコ『大丈夫?』
翠『俺を誰だと思ってる!』
カナコ『間抜けな空き巣。』
翠『………。』
クスクス…。
…カナコが笑った。
翠『やっと笑ったな?そっちの方が可愛いぜ?』
顔を真っ赤にしているのが一目瞭然だ。
翠『歳はしらんが、まだまだお子ちゃまだな!』
ケラケラとカナコを馬鹿にする。
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