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冬の朝は凍えるほど寒い。
カナコは毛布をかぶって丸くなっていた。
車内でもエンジンをかけていなければ凍え死ぬ。
翠は何もかけずに寝ている。
カナコはまだ寝ぼけていたが、翠が心配になった。
かーっ…zzZ
盛大にいびきをかいていた。
カナコは握りこぶしをつくり……翠の腹部に、降り下ろした。
翠『ぶはっ!!ごほっえほっ!おま、殺す気か!』
カナコ『おー、生きてる。』
翠『おー、じゃねぇ!』
翠『急に元気になりやがって…。』
カナコは病院を出てから実に生き生きしている。
いや、翠に出逢ってからだろう。
翠『さて、当面の目的は南に向かいタンポポの丘を探すことだが…』
翠『他にみたいものあるか?』
カナコ『別に。』
翠『カナコ、海見たことあるか?』
カナコ『テレビでしかない。』
翠『じゃ、行くか!』
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