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翠が紙袋から取り出したのは今時の若者が来ているような可愛らしげな服だった。
かなりセンスが良い。
翠『どうだ。なかなか良いだろ。』
自慢げに言う。
実は、翠はデパート内の本屋でファッション雑誌を見て参考にしたのだ。
しかし、翠はそのことは言わないだろう。
カナコ『ありがと…。意外ねぇ。翠にこんなセンスあったなんてね。』
翠『お、おう。これでも流行には敏感なんだぜ。』
カナコ『ちょっと、いつまでこっち見てるのよ。着替えられないでしょ!』
翠『お、おぉ。すまん。…てかみねーよ!誰がお前の裸なんか見るかよ。』
顔を赤くして言っても全く説得力がなかった。
カナコが着替え終わると
カナコ『どう?』
恥ずかしそうなカナコを見て、翠もなんだか恥ずかしくなっていた。
翠『似合ってんじゃん。』
よそから見れば2人は恋人に見えるだろう。
実際は病人と盗人。不思議な組み合わせだ。
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