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服を購入し、寒さを凌げるようになった2人は再び南を目指す。
カナコ『今どこ?』
カナコは30分に一回は訊いてくる。
翠『あのなぁ。そんなすぐに着くわけないだろ。』
出発してから半日は運転しっぱなしの翠は疲れを感じはじめていた。
なぜこんなにも頑張っているのかはまだ本人も気付いていない。
もちろん、翠の本来の目的であるカナコを遠くに置き去りにする計画すら頭になかった。
翠『腹へったな…。カナコは?』
カナコ『別に。』
くぅ、とカナコの腹がなった気がした。
翠『素直じゃねぇなぁ。』
しかし、贅沢はできない。まだまだ車が必要になる、ならばガソリンが不可欠だ。
ガソリン代だけでもばかにならない。だから制限出来るものはしたほうがいいに決まっている。
翠『カナコ…。』
いいかけた時、
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