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~小学生の頃~
まだ通常の病室。たくさんの友人が見舞いに来たり、両親は毎日来ていた頃。
友人1『カナコちゃーん!お見舞いに来たよー!』
友人2『クラスの皆で鶴織ったんだっ♪』
友人1『あとねー。はい、お手紙ぃ♪ちゃんと読んで返事してね!』
ニコニコと多くのモノをプレゼントしてくれた。
カナコ『うん!ありがとう!!』
母『ありがとうね、○○ちゃん。また遊びに来てちょうだい。』
また来るね、と言い残して友人たちは帰っていった。
母『皆の為にも早くよくなろうね。』
カナコ『わかってるわよ!退院したら皆と遊園地行くんだから!』
母『じゃあ、母さんも行くわね。おやすみ。』
そう言うと、パンパンとスカートを払って立ち上がった。
カナコ『おやすみ♪』
…。
………。
カナコ『またあの夢…。』
カナコはたまにあの頃の夢をみる。
カナコ『もう…名前も出ないのに…。』
いつからだろうか。
友人は段々と顔を出さなくなり、手紙も届かなくなった。
まだ母が来てくれていたからカナコは平気だった。
そう、白い部屋に行くまでは…。
カナコ『母さん、か…。』
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