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『ちょと待てよ!!そっちじゃない。出口はこっちだよ。』
ウーーーカンカンカンカン…
『な、何?!』
『早く防空壕に!!』
ドドドドドド…ヒュードンッ
『爆弾?!嘘!!!いやぁああ(泣)』
『しっ、耳塞いで大人しくしとけ。大丈夫だから』
彼は力強く私を抱き寄せ上空を楽しげに舞う飛行機を睨みつけていた。
それからおよそ三分、飛行機は去って行った。その後私は地獄のような光景をまのあたりにして、嫌でもこの場所がどこなのか思い知らされた…
私は高鳴る鼓動をおさえつけて彼に聞いた
『ん…ね、ねぇ…』
『どうした??怪我でもしたか?!』
『う、ううん。今って…何年??』
『なに寝ぼけてんだよ。今は昭和20年の7月だ』
(やっぱり…ここ戦争時代だ。ありえない…ってか戦争時代ということはこの人達…もしかして)
『外まで送る』
彼は動揺している私を横目に出口まで連れていこうとした
『ま、待って。あんた飛行乗りって言ったよね??』
『そぉだ!!俺はいつかこの大空を自由に飛びまわってあのアメリカ軍を撃沈してやる。』
『もしかして…あんた特攻…隊…?』
『なんだそれ??』
そう、まだ誰にも告げられていない極秘任務そしてこれがヤツとの出会い…
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