生徒会長の反撃

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夏目の合図と共にラジオ体操が大音量で流れ出す。 ラジオ体操なら別にご近所に聞こえちゃっても問題はない気がするが……いや、これはそういう問題じゃない。 これは勝負だ。 俺は昨日宣言したばかりじゃないか。夏目に勝つと! 今が絶好のチャンスじゃないか。 この勝負で夏目に勝ち、生徒会長の偉大さを全校生徒に知らしめてやる。 「フフフフフ……ハーハッハッハ!!この生徒会長様に喧嘩を売るとはいい度胸だ!売られた喧嘩は買うのが俺の流儀!!見せてやるぜ!俺の本気を!」 「壊れた……」 「とうとう会長が壊れた!?」 「な、なんだ?あの会長を包み込む黒いオーラは……」 まわりの生徒は困惑しているが知ったこっちゃない。 俺は持っていた鞄を投げ捨て、全速力で来た道を戻り本棟北を目指す。が、その前に生徒会室に引き返す。 夏目のことだ、僅か数分で突破できるほど簡易なバリケードを作るはずがない。 正面突破したところで勝機はない。 だが、俺には既に勝ちが見えている! 夏目はヒントをくれた。 己を打ち崩すヒントを。 俺は生徒会室で必要なものを調達すると、そのまま上を目指した。 放送室は生徒会室の三つ上の階だが、目指すのは最上階の四階じゃない。 更に上だ!
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