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「はいよ、確かに受け取った」
夏目の反省文を受け取り、ファイルにしまう。
「もう今後一切このようなことをしないように。ていうか、騒ぐのは大いに結構だがわざわざ校則に触れるようなことすんな」
「え~!?それじゃつまんないじゃん。バトルが足りないよバトルが」
「とにかく、学園祭では俺は忙しいんだからあまり手を煩わせないで欲しいとこだな」
「忙しいって、どうせ二日間遊びもせずに見回りする気なんでしょ?私が何もしなかったら暇じゃない」
ぐ……何でわかるんだよ。
と、俺が図星を突かれた屈辱を感じていると、夏目が俺の顔をじっと見ていることに気づいた。
「……なんだよ?」
「小西くん、頬っぺた腫れてるけど、それも吉川くんにやられたの?」
ああ、なんだこれか。
「今日も購買戦争が激しくてな。名誉の負傷だ」
「大丈夫?なんかすごい痛そうだよ?」
「平気だよ。そんな気にするほどでもないさ。ほら、用が済んだんならとっとと帰れ」
「はいはい、言われなくても帰りますよ~」
少し不満そうな顔を浮かべながら、夏目は出口へと歩く。
「じゃ、またね小西くん!学園祭を楽しみにしててね~!」
と言うと、昇降口へと歩いて行った。
……やっぱ、なんかやるつもりなんだな。
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