学園祭の闘い

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俺の言いたいことをようやく理解してくれたらしく、田中さんが口を開く。 「つまり、生徒会専属マスコットであるはずのハヤ丸君をうちのクラスのイメージキャラクターに勝手に任命。そしてアイスクリーム屋の宣伝をする為、その格好で家から学校まで来たと?」 「田中さんは昨日いなかったからしょうがないけど、昨日、俺が常にこのタスキを付けて行動しようってことにクラスで決まったんだ」 答えると、田中さんは可哀想な子を見るような目で俺を見た。 「説明が回りくどいわっ!」 とありがたい突っ込みを頂いたのだった。 ───── 端山学園には講堂というものも存在する。 中・高の全校生徒が入れる程大きな建物で、中・高共に行われる行事の時に使用されることがある。 すっかり生徒会長の姿に戻った俺は、講堂に集まった全校生徒の前で、端山祭二日目の連絡事項と売り上げランキングの中間発表をしていた。 「───ということで、現在の売り上げトップは高等部二年六組のおにぎり屋です」 二年六組の辺りを中心として、全校の男共が歓声を上げた。 「しかし、まだまだどのクラスにも逆転優勝のチャンスはある!最後まであきらめず全力を尽くした者のみが、勝利という名の栄光を掴みとることができる!!俺は、そう信じている」 その他の生徒も負けじと声を上げる。 ……主に二年二組だが。 さすが俺のクラス。士気は十分だ。 「特に、今日は天気も良く気温が高くなる。おにぎりのような暖かいものよりも冷たいものの方がよく売れるだろう。というわけで、高等部二年二組のアイスクリーム屋をよろしく!!」 ちゃっかりクラスの宣伝もして、集会を締め括った。
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