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ちっちゃな店だから、来る客も多くない
決まった顔に
決まった時間に
決まった流れ
それはゆったりと確実に流れている
僕はそれがたまらなく居心地が良くて好きなのだ
「グリコさん、へへへ…そろそろ休憩にしません?」
ゼラチンが揉み手をしながら近寄ってくる。気持ち悪い。
時計をふと見たら12時を回っていた。
「そうだね。2時位まで人も来ないだろうし、ちょっと休もっか」
そう言うとゼラチンは嬉しそうに店の前にあるテラス席に座った
僕もエプロンを脱ぎ、テラスに行く
すると、いつの間に用意したのかと言うほど手際よくシナモンが紅茶を持ってきた
「うひょー!!シナモンさん気が聞くぅ!!さっすが!!」
シナモンは当たり前と言わんばかりに胸を張る
「こんな気が聞くのに、なんで彼氏いないんだろうね?胸がちっちゃいから?」
ゼラチンがそう言うとシナモンは顔色を変えずに近くにあった鉄製の椅子を振り上げ、ゼラチンを巻き込み投げ飛ばした
ゼラチンはいつも一言余計だから気持ち悪いんだな。うん。
「ご、ごめんごめん!!嘘だって」
頭から血を流し笑いながらゼラチンは言う
本当に馬鹿だな、コイツは。
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