消失の情報

5/8
前へ
/173ページ
次へ
「危険屋に恨みがあるという事ですか?」 スクリューも紅蓮に合わせて真剣な様子でそう言った。 「そうかもしれないな」 紅蓮は自信こそ無かったが、大体予想だけはついていた。 「恨みってなぁ、恨まれるような事俺達が…」 シドはきっぱりと否定しようとしたのだが、それ以上何も言えなかった。 「いっぱいあるよね~、私なんて爆弾で破壊しまくっちゃってるしぃ」 ルキが満面の笑みをもってして、シドの詰まった先を言ってのけた。 「まぁ、恨みがあるのなら、その内向こうから姿を現してくるでしょう」 スクリューはつけてきた者についての推測を一旦やめさせて、話を始めるために立ち上がった。 「今回の依頼についての情報を話しますよ まず、依頼の内容は少し前に、とある村で発生した大規模な失踪事件についてのものです」 「どのくらい消えたんだよ」 「数ははっきりとしていませんが、大規模なものですよ…何と言っても、村一つが丸々消えてしまったのですから」 「村一つが消えたの!?」 「えぇ、そこにあった筈の民家も人も動物も…何もかもがそこから忽然と姿を消してしまったんです」
/173ページ

最初のコメントを投稿しよう!

21人が本棚に入れています
本棚に追加