21人が本棚に入れています
本棚に追加
「最初にこの神隠しに気付いたのは、この村によく通って商売をしていたとある商人の男性でした
彼はいつも通り森の奥にある村に様々な品物を積んだ馬車をひいて、村へ向かっていました
その日はやけに空が暗かったらしく、不気味だったので早く済ませて帰ろうと道を急いだ
しかし、見慣れた道を終え、村がある筈の場所商人がついた時、そこには何も無かったんです
村がある筈の場所には何も無く森の中に不自然な大きさの空き地が出来ていました
道を間違えてしまったのかと疑い、村があった筈の場所を暫く馬を引き連れて歩いていたその時…突如斜め後ろにいる馬が咆哮をあげ暴れだした
そして振り返ると…彼は信じられないものを目のあたりにした
彼の連れていた馬が、地面から伸びる無数の謎の黒い手のようなモノにとらわれていき、最後は地面にある黒い水溜まりのような空間へ吸い込まれていった…
という怪談話なら情報屋で勝手に調べたら出てきました」
スクリューは話し終えた途端に気楽な感じの喋り方に一気に戻った。
「信憑性はあんだろうな?」
紅蓮は終始つまらなさそうな顔で聞いていた。
「消えた、という事に関する信憑性は確かですよ」
最初のコメントを投稿しよう!