21人が本棚に入れています
本棚に追加
「商人の話を聞いた情報屋の仲間が村の様子を見に行ったところ、本当にそこには村があった筈なのに、忽然と姿を消していて、襲撃されて破壊されたにしても、そんな痕跡は無くて、本当に元から何も無かったようだったそうです
そしてさらに情報を集めようと探索していたところ、とある奇妙な建物を見つけたんです
一見すればただの風車…しかし明らかにおかしい…それは風車の後方部分が…まるごと消えていた…まるで切り取られてしまったかのようにね…」
スクリューは出来る限り声のトーンを落として、ほとんどうつ向いた状態で話した。
「そんな事もあるんだなぁ」
シドは何故か感心しながら聞いていて、恐怖をみじんも感じていなかった。
「それを解決するのが依頼か?」
紅蓮に関しては感心すらもしていなくて、手っ取り早く終らそうとする。
「その通りだと思います。先日依頼者から手紙が届きまして、近々こちらに来るそうなので、詳しい内容はそちらに聞いて下さい」
「依頼もわかんねえのに何で村の事知ってるんだ」
「情報屋ですから」
晴れやかな笑顔で簡単に言ってみせた。
「それはいいが…こいつはどうした?」
紅蓮が自分のすぐ隣を指さした。
最初のコメントを投稿しよう!