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「そうか・・・残念だな。じゃあまたの機会に」
ハルのことは気にしていないのかアキへ微笑むと席に着いた。
それを見ていた有哉がアキたちのも座るように促した。
「では始めようか」
みんなが座ったころを見計らって有哉が手元にあったグラスを持ち上げる。
そこにいた全員がそれにならった。
「耕介お帰り。無事に帰ってきてくれただけでよかったよ。私からは以上だ。乾杯」
有哉の声とともにみんなが一斉にグラスを上へと掲げた。
アキの横にいた冬馬もたどたどしげながらもジュースの入ったグラスを大人たちの真似をしてかかげた。
その様子を見ていたアキはつい笑ってしまった。
そのあとは和やかに食事会は進み終わったのは10時を過ぎたころで夏奈はとっくに寝ており頑張っていた冬馬も秋の腕の中で眠っていた。
「親父。そろそろ俺達帰るわ」
気疲れのせいかうとうとしかけていたアキはハルの声にはっと目を覚ました。
「そうか・・・。じゃあまた来い」
「ああ・・・アキ」
冬馬を抱えなおしていたアキへ腕を差しのべ冬馬を抱き上げた。
「ごめん・・・なんか寝そうだった」
椅子から立ちあげるとアキは夏奈を抱き上げハルに続いた。
「しょうがねーよ。親父と母さん以外知らねー奴ばっかで疲れたんだ。今日は帰ってさっさと寝ろ」
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