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sideアキ
アキは凄まじい鳴き声に起こされベッドから飛び出した。
「夏奈~。大丈夫よ~」
泣き止まない夏奈を抱き上げてあやす。
夏奈(かな)と呼ばれた赤子の泣き声が小さくなり重そうに瞼がおりた。
アキがベッドに戻ると眠そうに目をこすりながらハルが見ている。
「ハル…起きちゃった?」
「まあな。あれだけ凄まじいとな」
二人は顔を合わせて苦笑した。
アキは枕元にある時計を確認した。
針は6時を指している。
「起きるのにちょうどいい時間だわ。ハルももう起きてね」
「…ああ」
再び布団に潜り込み寝ようとしていたハルに釘をさす。
ハルは渋々布団から出てきた。
すでに着替えたアキが部屋を出ようとした時背後からギュッと抱きしめられた。
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