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「ハル…?」
アキがそう呟いた口はハルの物ですでに塞がれていた。
「ん…」
優しく啄むようなキスで味わうと満足したのか最後にチュッと音を鳴らせ部屋を出て行った。
未だに慣れないハルの甘いキスにアキは頬を赤く染める。
なんとか落ち着いたアキはエプロンを付けるとキッチンへと向かった。
冷蔵庫を覗き込みメニューを考えているとくいっとエプロンが引っ張られた。
「ママ…」
キュッと端を掴み眠そうな目をこすりながら冬馬(とうま)が立っていた。
長男の冬馬、3歳だ。
顔はハルによく似ていてアキ似の子供を欲しがっていたハルはがっかりしていたがアキは大喜びだった。
冬馬はアキの顔をじーっと見たまま「ちゅうは?」と目を閉じて催促する。
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