第一章~夢ヲミタノハドチラデショウ‥‥

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「そうだ‥‥あの夢‥‥」 この状態で夢のことを思い出すなんてどうかしていたと思う。けれど、それほどこの場、この空気はそっくりだった。 しかし、この圧倒的なまでの光の海は夢には無かった筈。あの時は真っ暗で‥‥ その後声が‥‥ 「サァ、創造シテクダサイ」 聞き覚えのある女の声。 妙に機械的な声。 あの夢と同じ声。 「‥‥」 状況が飲込めない。 前にも似たような状況があった。 あった筈だ。 但しいきなりで脈絡のない不意打ちの状況で‥‥夢であると片付けることができる状況で‥‥。 しかし、今は違う。 前の記憶が残っている。 確かに講義を受けて、友達と別れを済ませて‥‥‥‥その後は‥‥ その後は? どうしたんだっけ? 記憶がない。 流れはわかるが繋がらない。 ソノ後ハ? 「サァ、創造シテクダサイ」 女の声が響いて消えた。
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